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S高・R高の学費とスクーリング|N高との違いは本校の泊数と場所

「S高やR高のほうが学費は安いのだろうか」「S高のスクーリングはN高と同じなのか」——角川ドワンゴ学園の3校を並べて調べていると、この2つで手が止まります。学校名が3つあると、当然どこかに差があるはずだと考えてしまうからです。

結論から言うと、差が出るのは学費ではなくスクーリングのほうで、しかも「日数」ではなく「泊数」と「場所」に出ます。この記事では、角川ドワンゴ学園の公式サイト・生徒募集要項・法令にもとづく公開資料だけを使って、学費の実額と本校スクーリングの違いを並べます(2026年8月12日に公式ページと公表資料を確認)。

結論

N高・S高・R高の学費に違いはありません。公式サイトが「学費や学びの内容に違いはありません」と明記しており、生徒募集要項も3校共通の1枚で、学費表も1つしか載っていません。学校名で費用が変わることはない、と考えて差し支えありません。

違うのは本校スクーリングです。参加する本校が在籍校ごとに決まっているだけでなく、N高は4泊5日、S高とR高は3泊4日と泊数まで違います。加えて、交通費と宿泊費は学費に含まれない自己負担なので、実際に家庭が負担する総額は「本校がどこにあるか」で変わります。

N高・S高・R高は学費と学びの内容が共通で、本校の場所・泊数・交通費と宿泊費によって総負担が変わる

電卓と手書きのメモが置かれた机で計算している手元

S高・R高の学費はN高と違う?

違いません。角川ドワンゴ学園の公式サイトのトップページには「N高、S高、R高の主な違いは3年に1度の本校スクーリング会場のみ。学費や学びの内容に違いはありません。」と書かれています。学費で3校を比べる意味はない、というのが学園自身の説明です。 出典:N高等学校・S高等学校・R高等学校 公式サイト(2026年8月12日確認)。

これは書類の作りからも裏づけられます。生徒募集要項は3校共通の1枚で、そこには「N高等学校・S高等学校・R高等学校では、選択するコースにかかわらず全生徒共通で『単位制・通信制課程の学費(右表)』が必要になります」と記載されています。学校ごとに別々の学費表が用意されているわけではなく、1つの表を3校で共有しています。

その単位制・通信制課程の学費は、次のとおりです。全コース共通で必要になる部分です。

費目普通科普通科ベーシック
入学金10,000円10,000円
授業料12,000円 × 履修単位数7,200円 × 履修単位数
施設設備費50,000円50,000円
教育関連諸費13,000円13,000円

比較日: 2026年8月12日時点

出典:2027年度 生徒募集要項 PDF p.1(2026年8月12日確認)。2027年度の金額です。

週5・週3・週1+コースを選ぶ場合は、この上に通学分の費用が乗ります。初年度の年間合計として募集要項が示している金額も、やはり3校共通の1枚に載っているものです。

コースリアルキャンパスオンラインキャンパス
週5コース1,028,000円700,000円
週3コース803,000円556,000円
週1+コース368,000円280,000円

比較日: 2026年8月12日時点

出典:2027年度 生徒募集要項 PDF pp.1-2(2026年8月12日確認)。単位制・通信制課程の学費を含む初年度の年間合計です。週5・週3・週1+コースでは、これとは別に学習ツールとしてMacBook Air(約16万円)の購入が必要とされています。

就学支援金の支給見込額を差し引いた「先引き」後の3年間の実質負担額については、公式サイトと募集要項で表記に幅があります(199,000円〜211,000円。2027年度の募集要項では199,000円)。金額の積み上げ方と先引きの仕組みはN高の学費を公式資料から積み上げた記事に、一括納入・分割不可という支払いの実務は学費の請求と支払い方法をまとめた記事にまとめています。どちらもN高の名前で書いていますが、学費が3校共通である以上、S高・R高を選んだ場合も同じ構造です。

3校で違うのは本校スクーリングの「場所」と「泊数」

在籍する学校によって、本校スクーリングの会場と泊数が変わります。公式サイトのスクーリング説明ページには、3校それぞれの参加のしかたがこう書かれています。

出典:N高等学校 スクーリングについて(2026年8月12日確認)。

3校を並べると、次のようになります。

N高等学校S高等学校R高等学校
本校沖縄伊計本校茨城つくば本校群馬桐生本校
所在地沖縄県うるま市与那城伊計224茨城県つくば市作谷578番地2群馬県桐生市梅田町一丁目185番地1
本校スクーリングの泊数4泊5日3泊4日3泊4日
学費3校共通3校共通3校共通

比較日: 2026年8月12日時点

出典:N高等学校 スクーリングについてキャンパス一覧(いずれも2026年8月12日確認)。

ホテルの客室のサイドテーブルに置かれたケトルとカップ、水のボトル

泊数の差は1泊です。数字としては小さく見えますが、宿泊を伴う日程が1日長くなるということは、宿泊費が1泊分増え、家庭や本人が空けておく予定も1日分増えるということでもあります。ここが「学費は同じなのに、かかるお金は同じとは限らない」と言える理由です。

なお、本校スクーリングそのものは在学期間中に1回以上の参加が必要とされています。参加する学年は原則として2年次で、3年次から転入・編入した生徒は3年次に参加します。日数の全体像や、住民税非課税世帯・生活保護世帯や医師の診断による本校以外での参加の要件はN高のスクーリングを日数・会場・免除の要件から整理した記事にまとめました。これらはいずれも3校共通のスクーリング説明ページに書かれているもので、学校ごとに別の要件が示されているわけではありません。

本校は沖縄・茨城・群馬にある

3校の本校の住所は、公式のキャンパス一覧で公開されています。N高等学校 沖縄伊計本校が沖縄県うるま市与那城伊計224、S高等学校 茨城つくば本校が茨城県つくば市作谷578番地2、R高等学校 群馬桐生本校が群馬県桐生市梅田町一丁目185番地1です。 出典:N高等学校・S高等学校・R高等学校 キャンパス一覧(2026年8月12日確認)。

上空から見た、浅瀬に囲まれた島と海岸線

移動の負担がどれくらいになるかは、出発地から沖縄県・茨城県・群馬県のどこへ向かうかで変わります。ただし、この記事で金額を出すことはできません。公式サイトが公表しているのは「何が自己負担になるか」までで、交通費・宿泊費の実額は載っていないからです。質問ページには、スクーリングにかかる費用として「スクーリング会場までの交通費、および必要に応じて宿泊費(本校スクーリング時、スクーリング会場がご自宅の近くにない方など)がかかります」と書かれています。

駅のホームに停車している白い新幹線と線路

学費との線引きも公式に明示されています。ネットコースの学費ページは「上記に含まれない費用」として、スマートフォンまたはタブレット、スクーリング参加費用、その他検定料などの諸費用を挙げています。つまり学費の総額を見ても、本校までの移動と宿泊の費用はそこに入っていません。 出典:N高等学校 よくある質問ネットコースの学費(いずれも2026年8月12日確認)。

宿泊が要らない場合もあります。「本校の近隣に住んでいる場合も宿泊は必要ですか?」という質問には「主に近隣の方を対象とした、宿泊なしのスクーリングも実施しています」と回答があります。本校の近くに住んでいるかどうかで負担がかなり変わる、ということです。

本校スクーリングはN高が沖縄で4泊5日、S高が茨城で3泊4日、R高が群馬で3泊4日で、N高だけ1泊1日長い

会場と実施回は3校で規模が違う

学校が公表している「面接指導受入計画」を見ると、3校の規模の差がはっきり出ます。2025年度の計画を並べると次のようになります。

N高等学校S高等学校R高等学校
実施回の総計193回155回32回
最大受け入れ想定人数の合計43,800人37,440人5,840人
本校の実施回45回27回7回
本校の想定人数8,760人6,120人920人
本校の1回あたり最大受入可能人数240人600人720人

比較日: 2026年8月12日時点

出典:N高等学校 面接指導受入計画(2025年度)PDFS高等学校 PDFR高等学校 PDF(いずれも2026年8月12日確認)。2025年度の計画で、本校の欄の1回あたり最大受入可能人数は資料上「ー(240)」のように括弧つきで記載されています。3校の資料には共通して「※生徒の登校期間は前期後期合わせて2回です」と注記されています。

窓際まで白い椅子が整列した無人の部屋

R高の全国拠点の会場は9か所で、札幌大通・仙台新寺通・ところざわサクラタウン・新潟公務員法律専門学校・名古屋千種・江坂・広島・岡山・福岡博多が挙がっています。資料の区分を見ると、新潟公務員法律専門学校が「面接指導実施施設」で、それ以外は「協力校」です。実施回が32回とN高の193回・S高の155回に比べて少ないことと合わせると、選べる日程の幅は3校で同じではないと読めます。ただし公式は各会場の充足状況を公表していないため、「予約が取りにくい」と言い切れる材料はありません。

もう1つ、見落としやすい点があります。公式サイトは「沖縄伊計本校(N高生のみ)や茨城つくば本校(S高生のみ)、群馬桐生本校(R高生のみ)でも、全国拠点のスクーリングが行われています」と書いていますが、S高の面接指導受入計画には沖縄伊計本校が協力校として3回・280人分計上されています。本校スクーリングは在籍校の本校で受けるという原則は変わらないものの、会場の割り当ては年度ごとの計画で決まるということです。実際にどこへ行くことになるかは、その年度の案内で確認してください。

駅の改札口と発車時刻の案内表示、天井から下がる時計

スクーリングは予約制で、定員があります。質問ページには「スクーリングには参加可能人数があるため、定員に達すると予約できません」と書かれており、日程と会場については「年度ごとに案内します」とされています。入学前に「◯月の◯日に行く」と決めておくことはできない仕組みです。 出典:N高等学校 よくある質問スクーリングについて(いずれも2026年8月12日確認)。

N高・S高・R高の出願先を1校選び、年度ごとの日程と会場を確認し、定員内でスクーリングを予約する流れ

R高はどんな学校?開校1年目の数字

R高等学校は2025年4月1日創立で、3校のなかで最も新しい学校です。高等学校通信教育規程にもとづいて各校が公表している基本情報(いずれも2025年5月1日時点)を並べると、規模の違いが数字で分かります。

N高等学校S高等学校R高等学校
創立2016年4月1日2021年4月1日2025年4月1日
収容定員20,000人20,000人20,000人
在籍者数17,671人13,690人1,255人
入学者数5,163人3,676人1,255人
前年度の卒業者数5,221人4,466人
前年度の退学者数322人341人
常勤教育スタッフ(うち教員免許所持者)459人(231人)356人(179人)56人(40人)

比較日: 2026年8月12日時点

出典:N高等学校 基本情報 PDFS高等学校 基本情報 PDFR高等学校 基本情報 PDF(いずれも2026年8月12日確認)。2025年5月1日時点の数値です。

注目したいのはR高の卒業者数・退学者数が「-」になっている点です。開校1年目で、在籍者数と入学者数が同数の1,255人。つまり1期生が在学中で、まだ卒業生が出ていない段階です。ここから言えることは1つで、R高単独の進路実績はまだありません。進学先や就職先の実績を判断材料にしたい場合は、3校を合わせたN高グループの数字を見ることになります。その中身はN高グループの進路実績を公式発表から確認した記事に整理しました。

教員体制の数字も3校で差があります。ただし在籍者数そのものが違うため、「生徒何人あたり教員何人」といった割り算をこの記事では出しません。学校が公表しているのは人数であって比率ではなく、比率は書き手が作った数字になるからです。学べる内容・コース・部活動・キャンパスが3校共通であることは学園が繰り返し説明している点で、教育課程そのものが薄いという話ではありません。

どの学校に出願する?判断材料は3つ

出願の段階で、N高・S高・R高のどれか1校を選びます。生徒募集要項は「入学を志願する高校(N高 or S高 or R高)に出願してください」と案内しています。 出典:2027年度 生徒募集要項 PDF p.5(2026年8月12日確認)。

木立に囲まれた坂道を歩く生徒たち

1つめは、本校への行きやすさです。 学費が同じである以上、家庭の負担に差を生むのは移動と宿泊のほうです。沖縄県うるま市・茨城県つくば市・群馬県桐生市のうち、自宅から向かいやすいのはどこかを、往復の交通手段と所要時間で考えてみてください。金額は学校が公表していないため、資料請求や個別相談会で、自分の出発地を前提に確認するのが確実な方法です。

2つめは、泊数です。 N高の4泊5日とS高・R高の3泊4日では、宿泊が1泊分違います。本人が長い日程をどう感じるか、保護者が付き添う必要があるかどうかは家庭ごとに違うので、日数そのものを判断材料に入れて構いません。

3つめは、日程の選びやすさです。 2025年度の面接指導受入計画では実施回がN高193回・S高155回・R高32回と差がありました。日程と会場は年度ごとに案内されるため翌年度をそのまま予測することはできませんが、規模の違いは公表資料に出ている事実です。

学費・コース・学べる内容で3校に差はありません。学校名の知名度で選ぶこと自体も、教育内容が同じである以上は否定されるものではないでしょう。3校の違いを本校の場所という視点から広く見たい場合はN高・S高・R高の違いを整理した記事を、通信制高校全体の学費相場と比べたい場合は通信制高校の学費を公立・私立で比較した記事を参照してください。就学支援金でどこまで軽くなるかは通信制高校の就学支援金と奨学給付金をまとめた記事にあります。

よくある質問

S高やR高の学費は、N高より安いのですか。 同じです。公式サイトは「N高、S高、R高の主な違いは3年に1度の本校スクーリング会場のみ。学費や学びの内容に違いはありません。」と明記しており、生徒募集要項も3校共通の1枚で、学費表も1つだけ掲載されています(公式サイト2027年度 生徒募集要項 PDF p.1・2026年8月12日確認)。

S高・R高の本校スクーリングは何泊何日ですか。 どちらも3泊4日です。S高は前後期のいずれか、R高は1・2回目のいずれかを3泊4日の本校スクーリングで参加し、もう一方を3日間程度の全国拠点スクーリングで参加します。N高だけが4泊5日です(スクーリングについて・2026年8月12日確認)。

R高は開校したばかりですが、卒業した先輩はいますか。 2025年5月1日時点の公表資料では、R高の前年度の卒業者数・退学者数はいずれも「-」で、在籍者数1,255人は入学者数と同数です。1期生が在学中の段階で、R高単独の卒業生や進路の実績はまだ公表されていません(R高等学校 基本情報 PDF・2026年8月12日確認)。

スクーリングの交通費や宿泊費は学費に含まれますか。 含まれません。ネットコースの学費ページは、学費に含まれない費用として「スクーリング参加費用」を挙げています。金額そのものは公式サイトに掲載がないため、出発地と時期に応じた見積もりは学校に確認する必要があります(ネットコースの学費・2026年8月12日確認)。

S高に在籍していても、沖縄の会場へ行くことはありますか。 2025年度のS高等学校の面接指導受入計画には、沖縄伊計本校が協力校として3回分計上されています。一方で公式サイトは沖縄伊計本校を「N高生のみ」と説明しており、本校スクーリングは在籍校の本校で受けるのが原則です。会場の割り当ては年度ごとの計画で決まるため、その年度の案内で確認してください(S高等学校 面接指導受入計画 PDF・2026年8月12日確認)。

まとめ

出願先を決める段階なら、通信制高校をテーマにした記事の一覧から学費・入試・スクーリングなど気になるテーマを選んで読み進められます。

この記事の金額・日数・人数は、2026年8月12日時点で公開されている公式サイトと公表資料にもとづいています。学費は年度ごとに改定される場合があり、スクーリングの日程と会場も年度ごとの案内で決まります。出願前にはN高等学校・S高等学校・R高等学校の公式サイトとその年度の生徒募集要項で確認してください。