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通信制高校に指定校推薦はある?|評定・校内選考と令和9年度の面接

結論

通信制高校から指定校推薦を考える人は、在籍校の枠と校内選考の条件を先に確かめましょう。学校推薦型選抜の仕組みは全日制と共通で、要項は課程を分けていません。指定校の一覧を公開する通信制高校もあり、枠は高校ごとです。

令和9年度(2027年4月入学)の要項から、推薦でも面接が原則必須です。高校と大学が密に連携し、進学先との組み合わせを丁寧に確かめている非公募型で、合格後の入学を約束して受ける方式は、大学が面接の要否を判断できます。導入の経過措置もあります。

学力の評価でも、書類以外の方法を最低1つ使います。評定だけで決まる入試ではありません。以下は2026年10月9日時点の要項・募集要項と学校の公表資料に基づく整理です。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第3・第14(2026年5月27日通知)、ルネサンス高等学校 指定校推薦(2026年10月9日確認)。

指定校推薦の確かめ方3段階の図。在籍校の指定校の枠、校内選考、大学の選考の順に確かめる。令和9年度から学校推薦型選抜の面接は原則必須で、例外は非公募型で合格後の入学を約束して受ける方式。導入が難しい区分には令和11年度入試までの経過措置がある

通信制高校に指定校推薦はある?

指定校推薦の一覧を公開している通信制高校があります。「通信制という課程で使えるか」と「自分の高校から志望大学へ出願できるか」は、分けて考えるのが出発点です。

文部科学省の要項は推薦の対象校を課程別に分けず、調査書の書き方にも通信制を想定した説明を置いています。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第3・調査書記入上の注意6(2026年10月9日確認)。

大学入学資格や卒業見込みでの出願、総合型選抜も含めた入口の整理は、通信制高校からの大学受験と受験資格・選抜方式へ分けています。指定校の相談では、希望する大学・学部名まで学校に伝えましょう。

学校推薦型選抜と指定校推薦はどう違う?

学校推薦型選抜とは、高校の校長による推薦を前提に、調査書を中心として大学が選考する入試です。指定校推薦はその一種で、大学から指定を受けた高校の生徒を対象とします。

高校側の判断が必要になる点を、文部科学省の要項は次のように述べています。

入学志願者自らの意志のみで出願できるものではなく

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第3の1(3)(2026年5月27日通知)(2026年10月9日確認)。

同要項に「指定校」の語はなく、面接の例外では「非公募型の学校推薦型選抜」と表現しています。一般に指定校推薦と呼ばれる方式は、この非公募型に位置づけて読みます。

大学側の例では、日本文理大学が「指定校推薦入試」として、指定された学校の生徒であることと、その校長の推薦を条件にしています。

出典:日本文理大学 2027年度入学試験要項 指定校推薦入試 pp.19〜20(2026年10月9日確認)。

校内選考は高校が推薦する人を選び、大学の選考は合否を決める段階です。校内選考を通った後も、大学指定の書類や試験に備えます。

令和9年度から推薦の何が変わった?

変更の中心は、学校推薦型選抜でも面接を原則として行う点です。令和9年度(2027年4月入学)向けの要項では、志望する分野への意欲や適性を面接で見る扱いになりました。

例外となるのは、高校と大学が緊密に連携し、志願者と進学先の組み合わせを丁寧に確かめている非公募型で、さらに志願者が合格後の入学を約束して受ける方式です。この条件に当たるときは、大学の事情に応じて面接を実施するか判断できます。「指定校」という名称だけで、面接の有無は決められません。

令和8年度にすでに行われていた区分のうち面接の導入が難しいものには、遅くとも令和11年度入試までに導入する経過措置も設けられています。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第3の1(3)①・第14(2026年5月27日通知)(2026年10月9日確認)。

面接の有無だけ分かれば、準備を決められる?

学力を何で評価するかも、募集要項で読みます。学校推薦型選抜は、調査書や推薦書などに加え、次の方法から少なくとも1つを使い、その内容を募集要項に示す仕組みです。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第3の1(3)②・第6(2026年10月9日確認)。

これらを全部受けるという意味ではありません。反対に、面接を省く方式だから書類だけで決まる、とも読みません。出願する大学の要項で、面接の扱いと学力評価の方法を別々に拾い、必要な対策を決めます。

通信制の評定はどう付き、調査書にどう書かれる?

通信制の評定は、レポート・スクーリング・試験での学習を学校が評価し、指導要録から調査書へつながります。調査書の様式と、評定を平均する計算方法は全日制と共通です。

高等学校通信教育規程第2条は、通信教育を、課題への添削、対面での指導、試験によって行う仕組みとしています。普段の呼び方では、レポート、スクーリング、試験に対応します。ここでいう「面接指導」はスクーリングを指し、大学入試の面接とは別です。

出典:e-Gov 高等学校通信教育規程 第2条(2026年10月9日確認)。

学校にはレポートと試験を評価でどう扱うかを聞き、推薦候補を決める基準とは分けて整理します。単位認定の仕組みは、通信制高校の単位修得と卒業要件の点検方法で扱っています。

評定平均と学習成績概評は同じ数字?

評定平均は数値、学習成績概評はその数値に対応するA〜Eの段階です。調査書で全科目を通した評定平均に当たる欄は「全体の学習成績の状況」と呼ばれます。

全体の値は、教科・科目の評定をすべて足し、数えた評定の個数で割って求めます。記入する際は小数第2位を四捨五入します。教科別の値も、その教科に含まれる科目の評定を同じ考え方で平均します。

学習成績概評には、次の区分が使われます。大学に出願できる評定の目安ではなく、調査書へ記録するときの区分表です。

全体の学習成績の状況学習成績概評
5.0〜4.3A
4.2〜3.5B
3.4〜2.7C
2.6〜1.9D
1.8以下E

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第5・調査書記入上の注意8・9(2026年10月9日確認)。

通信制の評定が調査書の数字になる流れの図。レポート・スクーリング・試験での学習を学校が評価し、指導要録から調査書へつながる。全体の学習成績の状況は、全科目の評定の合計を評定の個数で割り、小数第2位を四捨五入した評定平均で、段階は概評AからE

調査書には本人の段階だけでなく、同じ学年の生徒全員について各段階に何人いるかも記入されます。教育課程の類型や科ごとに分ける扱いもあり、大学は本人の数字と集団内の分布を一緒に読めます。

また、学年で教育課程を区切らない全日制・定時制・通信制では、学年の欄を年度に読み替えて記入します。通信制ならすべて年度表記になる、という説明ではありません。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 調査書記入上の注意6・9(2026年10月9日確認)。

発行を頼む段階では、大学受験用の調査書の取り方と学校への依頼手順で、申請窓口と提出までの流れを整理しましょう。

通信制で不利になる点・ならない点は?

課程だけで指定校推薦の有利・不利は決められません。制度の枠組みは共通ですが、自分が使える指定校の枠と校内選考の条件は、在籍する高校と志望大学の組み合わせで変わります。

調査書の様式が共通でも、各校の評定の付け方まで同じではありません。評定の取りやすさを判断材料にするより、学校の評価方法と大学の出願条件を照らしましょう。

大学は、重視する教科・科目について、単位の修得や評定の水準を条件として設けられます。全体の平均だけを見て、履修科目の指定を読み落とさないようにします。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第5の2・調査書記入上の注意8(2026年10月9日確認)。

ルネサンス高校グループの大学進学に関する案内は、指定校推薦の判断にレポートの提出状況が関わると説明しています。1校の例として扱い、通信制高校共通の校内基準にはしません。

出典:ルネサンス高校グループ よくあるご質問・大学進学(2026年10月9日確認)。

学校には「志望する大学の枠はあるか」「自分を推薦する条件は何か」と具体的に聞きます。枠がなければ別の方式、基準に届かなければ学習計画を相談する順番です。

指定校の一覧を公開している通信制高校はある?

ルネサンス高等学校と八洲学園大学国際高等学校に公開例があります。いずれも学校が公表する情報であり、学校の自己申告による一覧です。受験する年度の枠を判断するには、その年度の案内が必要になります。

ルネサンス高等学校のページには、2025年度の指定校一覧が掲載されています。大学・短期大学・専門学校を地域ごとに示す形で、対象は茨城のルネサンス高等学校です。豊田・大阪の学校は別ページなので、グループ名だけで一覧を共通扱いしません。

出典:ルネサンス高等学校 指定校推薦・2025年度一覧(2026年10月9日確認)。

八洲学園大学国際高等学校は、令和7年度の生徒向け通信で、学校推薦型選抜の指定校制について追加募集を案内しています。一覧が年度途中に追加される例として読めますが、そこに載る大学を自分の受験年度にも使えると決めないことが大切です。

出典:八洲学園大学国際高等学校 学校推薦型選抜枠追加のお知らせ・令和7年度(2026年10月9日確認)。

大学名の一覧から、合格者数や自分の高校の推薦人数は読み取れません。学校へは一覧の年度と、希望する大学・学部へ推薦できる人数を別々に聞きます。

2026年10月9日の資料調査では、N高グループ・クラーク記念国際・第一学院の公式サイト内で、指定校の一覧や枠数を見つけられませんでした。これは指定校推薦がないという判定ではなく、在籍校の進路担当へ聞く項目です。

一覧と合格実績を区別する読み方は、N高の大学合格実績の内訳と数え方も参考になります。

大学の指定校推薦の要項には何が書かれている?

出願条件と選考方法を一緒に読みます。日本文理大学の2027年度指定校推薦入試を例に、読む項目を整理します。

読む項目日本文理大学2027年度の例
志望の扱い同大学を第1志望とする専願
高校と推薦大学が指定した学校の生徒で、校長から推薦を受けること
卒業の時期指定された学校を2027年3月に卒業する見込みであること
評定全体の評定平均値3.0以上。学科・コース別の基準表も照合する
選考記述式1科目の基礎学力テストと面接に、推薦書・志望理由書・調査書を合わせて判定

出典:日本文理大学 2027年度入学試験要項 指定校推薦入試 pp.19〜20(2026年10月9日確認)。

上表の評定は日本文理大学の基準であり、他大学や指定校推薦全体の目安ではありません。条件の照合と、試験への準備は別に進めます。

同大学は、推薦人数を高校へ別途通知する方式を採っています。その枠に達した後は、それ以降の日程で受験できない扱いです。募集日程が残っているかだけでなく、自分の高校で使える枠が残っているかも、高校の進路担当や大学の入試担当へ聞きます。

令和9年度(2027年4月入学)の同大学の1期は、出願が2026年11月1〜6日、試験が11月14日、発表が12月1日です。2026年10月9日時点の募集要項に載る日程で、変更の可能性もあるため、出願時には大学が公表する最新版と照らし合わせます。

出典:日本文理大学 2027年度入学試験要項 指定校推薦入試・推薦人員枠と日程(2026年10月9日確認)。

指定校推薦で合格したら辞退できる?

指定校推薦は、合格後に入学するつもりで出願先を決めましょう。辞退時の費用についても、一般的な返還の扱いをそのまま当てはめないことが重要です。

令和9年度の要項は、3月31日までに辞退を申し出た人に入学金以外の授業料等を返す原則から、専願または学校推薦型選抜などで合格し、大学と在学契約を結んだ人を除いています。推薦で合格し、在学契約まで結んだ後は、その返還原則の対象外という区別です。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第10(2026年10月9日確認)。

この記述を「辞退そのものができない」「どの大学でも一切返金されない」という断定には広げません。辞退を考える事情が生じたら、在籍校と大学に連絡し、大学の手続きと費用の取扱いを分けて相談します。

出願前には、学びたい内容、通学や生活、費用を家庭で話し合います。資金面は、大学進学時の奨学金と入学前の資金準備で別に整理できます。

入学前と在学中には何を確認する?

入学前は高校の枠と評価の仕組み、在学中は大学の出願条件と学校の手順を照らし合わせます。次の順に質問を用意しましょう。

  1. 入学前に、指定校一覧の年度を聞く。 昨年度の一覧を見せてもらい、興味のある分野が含まれるかを読みます。過去の一覧は学校選びの材料であり、自分の受験年度の枠を予約するものではありません。
  2. 高校の評定と校内選考を分けて聞く。 レポート・スクーリング・試験を評定へどう反映するのか、推薦の判断では何を見るのかを質問します。出席やレポート提出について基準があるかも、候補校自身の説明で押さえます。
  3. 在学中に、大学の要項と自分の履修を照らす。 大学・学部・入試区分を特定し、評定、科目、卒業見込み、専願などの条件を拾います。校内で申し出る期限は、大学への出願期限とは別に進路担当へ聞きます。
  4. 選考に必要な準備を学校へ相談する。 面接やテスト等の内容に合わせ、学校で相談できる範囲と、自分で取り組む課題を分けます。外部の支援を使うかは、推薦対策を学校・塾・予備校でどう分担するかを参考に考えます。
  5. 合格後に入学する意思を固める。 学びたい内容と費用を家庭で話し合い、出願後に進学先を選び直す前提で枠を希望しないようにします。
  6. 枠がないときの進路も残す。 希望する指定校がない、または校内選考に通らないときは、総合型選抜、公募制推薦、一般選抜も含めて学校と相談します。

相談の進め方は、通信制高校の個別相談で公表資料と説明を照合する方法へ。回答は学校名・年度・大学や学部名とともに残します。

指定校推薦の時期の図。準備は在学中ずっと、校内選考は出願より前、出願受付は2026年11月1日以降、結果発表は12月1日以降で終期は一般選抜の試験期日の10日前まで。校内で申し出る期限は進路担当に別に聞く

準備の開始と願書を出す時期は分けます。調査書には在学中の全学年の記録が載るため、高1・高2の学習も対象です。

令和9年度(2027年4月入学)の学校推薦型選抜は、2026年10月9日時点の要項で、出願受付が2026年11月1日以降、結果発表が12月1日以降とされています。発表の終期は一般選抜の試験期日の10日前までです。校内選考は出願より前にあるため、学校の予定を先に聞き、自分の受験年度の要項が出たら日程と条件を改めて照合します。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第4の5・調査書記入上の注意7(2026年10月9日確認)。

よくある質問

学校推薦型選抜の募集人員は、大学が自由に増やせますか?

令和9年度の要項では、附属高校からの推薦分も含め、学部等の入学定員の5割を超えない範囲で大学が定める扱いです。これは学校推薦型選抜の募集人員についての枠組みで、個々の通信制高校へ割り当てる指定校の人数を示すものではありません。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第8の2(2026年10月9日確認)。

推薦の面接は、対面で質問に答える形式だけですか?

要項の面接には、討論、プレゼンテーション、口頭試問なども含まれ、オンラインでの実施も認められています。自分の受ける選考がどの形式かを募集要項で読み、質問への応答だけでなく、指定された方法に合わせて練習します。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 第3の1(3)①(2026年10月9日確認)。

修業年限が3年を超える通信制では、概評はどの期間で計算しますか?

定時制・通信制で修業年限が3年を超える課程については、その期間の学習成績を使うと要項に示されています。調査書の概評や段階別人数を読む際に、通信制も一律に3年分と決めつけず、学校の修業年限に対応する記録として扱います。

出典:文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項 調査書記入上の注意9(2026年10月9日確認)。

まとめ

通信制でも学校推薦型選抜の枠組みは共通です。在籍校の指定校枠、校内選考、大学の出願条件を順に確かめましょう。
評定の計算手順は全日制と同じで、書類以外の学力評価もあります。面接には例外と経過措置があるため、大学の要項で準備を決めます。
一覧は年度と対象校をそろえて読み、合格後に入学する意思と費用の見通しを固めてから出願先を選びましょう。